青竹のふし 「kintone」クリニック

「kintone」クリニック

Vol.3 チームで情報共有「医療と介護の連携」とは?

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約 14 分

ケアマネとそれに係る事業所の担当者とのやり取り

とある快晴の日の朝
青山
すいません、青竹ケアステーションの青山です。◎◎ケアマネさん、居られますか?
事務員さん?
はい、◎◎は、いま調査のため、訪問に出ています!
ちょっと何時に帰るかわからないですねー。
青山
あ、そうですか!
またかけます!
青山
すいません、青竹ケアステーションの青山です。◎◎ケアマネさん、居られますか?
2回目
事務員さん?
さっきまでいたんですけどね。
あれ??
青山
そうですか、お電話あったことお伝えいただけますか?
急ぎの用事があって。今日中には電話欲しいって聞いていたので。
事務員さん?
あ、はい!わかりました!
伝えておきます。
お昼も過ぎて、夕方まで待ってみた
青山
す、すいません。
青竹ケアステーションの青山です。◎◎ケアマネさん、居られますか?
3回目
事務員さん?
えー、っと。
今日はもう帰りましたね!
青山
え!?

あ、では、また明日、電話ください。

事務員さん?
はいはいー。
翌日 AM9:02 の出来事
ケアマネ
青竹居宅介護支援事業所の◎◎ですけど!! おこおこ

あれほど昨日電話くださいって言ったのに、まだ電話ないんですけど! どーなってるんですか??
ぶちぶち

青山
え??? え--!汗汗
昨日電話して、伝えてっていいましたけど。

ケアマネ

聞いていないです。
私に繋がるまでかけてください!
ったく。使えないわね、連携大事だって言ってるでしょ!!
こんなケアマネさん、あるあるーって思った方おられているなら、医療と介護の連携の前にやること、あるよねーー!ww

地域連携の前に、まずは院内、法人内での情報共有を!

地域連携、情報共有を叫びながら上記のようなことって結構発生していますよね。
院内、施設内、法人内で情報共有が出来ていないのに、地域連携ってできるかな?
出来ないでしょうね。

まずは、しっかり自分たちの持ち場で共有することを始めていかねば、他職種、他事業所との連携すらうまくいきませんよ!

もしや個人のLINEでやり取りしてませんか?

医療介護業界の主な連絡ツールは「FAX」。これが最大のツールとして使われています。
FAXが誕生したのは天保14年(1843年)のことらしく、実は電話機の発明よりも33年も前に生まれているらしい。
でも、僕らが家庭や仕事で使うようになってきたのは昭和55年(1980年)代に入ったころ。
家庭にFAXが届き、唯一持っていた友達同士で無駄なFAXをやり取りして、めちゃめちゃ怒られたのが記憶にあります。

でも、文書や絵が瞬時に届くこのシステムは、子どもだった僕にも衝撃を与えるシステムでした。
それから30年以上が経過しているわけですが、いまだにこのFAXがこの業界での主力情報伝達ツールなんですね。

その間に、インターネットやメールっていうものも普及していって、でも、ずーっとFAX使っているこの業界は、
目立った進歩もなく、紙が出てくることが「セキュリティ」と思い込んで、インターネットやメールを悪、危険なツールとして認識している人はいまだに多いんですよ。
そりゃー、ネットは危険です。でも、だからってFAXで名前とかをマジックで塗りつぶして送ってるから安心ってもんじゃないよ?

これをFAX神話と呼ぶことにしている。

さてさて、事業所ではそんな理由からメールアドレスも職員ごとに割り当てられることはなく、代表メールひとつだけのところや職員個人のHotmailやGmailをガンガン使っているところも多い。
名刺にフツーに書いてることもあるし、個人の携帯電話の番号を書いてることもあるあるです(笑
ローカルだっていえばそれまでですが、これが結構大きな法人でもやってることがびっくりで、名刺はなくても携帯を個人持ちで見て見ぬふりのところも多い。
使っちゃいけないってことではなくて、そのスマホ内のセキュリティを保てていないことが一番やばい。
離職率の高いこの業界、それでいいんかなー?

ってことで、LINEあるあるを対話形式で見てみましょう!

ある利用者さんについての個人私物のLINE会話
訪問看護師 A
青竹花子さん、昨日転んだったって。また骨折してるんじゃない? 今、訪問したら病院行くって。
訪問看護師 B
そうなの? また?
よく転ぶよね。あれほど言ってるのに。 娘さん、面倒見てないものね、あのお家。だから手すり早くつけてって言ったんだけど。
訪問看護師 A
今度、骨折してたら寝たきり違う? ちょっと認知も入ってきてるし。やばいよ。
家族の協力ないのもなんとなくわかるけどさ。私たち、たまんないよ。
訪問看護師 B
ほんとだよね。先月も緊急で呼ばれっぱなし。やってられないわよね。ケアマネにも言ってるんだどさ。これもいまいちで。

あ、主治医の〇□先生にも連絡しておくわ。紹介状おねがいしよっか?どっか入院することになるでしょ? 退院後、お家じゃ無理じゃない?

訪問看護師 A
ほんとだよね。家族も施設に入れたいって言ってたけど、お金ないっても言ってたから、難しいよね。
とりあえず、FAX入れててくれない? 電話もしておくね。先生、連絡つかないから。
訪問看護師 B
わかったー。じゃ、ケアマネさん今出てるから、帰ったらFAX入れてくださいって付箋しておくわ。画面の見えやすいところに!!
訪問看護師 A
ありがとう~。 またLINEするわ。
あ、お昼ご飯、あのおいしいパン屋さんで買っていこうか? 
訪問看護師 B
えー! ほんと! じゃクロワッサンお願い!!

知らないうちに出来上がるシャドーITの怖さ

こんな感じで出来上がっていく、シャドーIT
法人の長も管理者も、知らない間に個人のSNSを使って情報がやり取りされていき、それが主となる情報共有ツールになっていく。

こんなことがあるのか?って思われる方もおられるかもしれません。
でも、これが本当に起こっているとしたら、長はぞっとする話でしょうね。

LINEや個人のSNSを使っちゃいけないってことではなくて、どこからどこまでがOKで、どの情報はしっかりと情報共有するべきなのか、それぞれの職員が認識しておく必要がある。
また、それを支える情報共有ツールが無ければ、職員はどれを使っていいのかわからないし、とりあえず伝えるために付箋やメモを乱用してしまうのである。

個人同士のLINEは、仲の良い者同士ならこうやって話し合うこともあるだろうが、ケアマネさんと看護師らが必ずしもLINEのアカウントを知っているとは限らないし、
教えたくなかったり、ブロックしていることもあるだろう。

そんなセキュリティが個人の好き勝手や主観で設計されてしまうこのような状態はとても危険で、まさに経営者もしらない間に出来上がるシャドーなのである。

机の上は付箋だらけ。どのタスクが優先なの?

こんな画面や机の上になっていませんか?

今のように携帯電話、スマートフォンがない時代は、ポケットベルというものが主流でした。
その頃は、ピーピーピーと腰に付けてあるベルが鳴って、近くにある公衆電話を探して会社に電話をかけて、「何か用事ですか?」って感じで連絡し合っていました。
ポケットベルがない時代は、呼び出すことすらできないので、その日の予定や帰社時間を伝えるか、ホワイトボードや黒板に予定を書き込んで、
みんなで共有していました。
そのホワイトボードが進化してサイボウズOfficeが誕生して利用されるようになったわけですね。

だから、この仕事のやり方をしているところは、kintoneよりもサイボウズOfficeが断然使いやすいです。

ポケットベルから携帯電話に進化して、今やスマートフォンになってSNSでいつでもどこでも連絡し合えるようになった。
なのに、情報共有の手段はむしろ退化しているのではないでしょうか。

情報共有を始めるまず第一歩としては、付箋やメモを辞めることです。

昔からある電話連絡帳を利用するのが一番です。少し前までは100円ショップでもよく見かけましたが、最近は見ないですね。

過去から学べば、昔は代表電話というものがあって、必ずそこに電話がかかってきた。今のように携帯でダイレクトに個人を呼び出すのではなく、
会社に電話がかかる、これが大事。

電話を受けたものは、すぐに電話を繋がずに、要件をしっかりと聞き取ったんですね。
そりゃ、昔は営業や外の仕事に行くわけですから、社内に人が残っていても、その人たちは普段お客様らとは接しないので、電話で呼び出されるような仕事以外のことを行っているわけで。

そのために電話連絡帳があって、いつ、どんな電話がかかって来たのか記録していたのです。
でも、この連絡帳がキーになって、貴社した社員にしっかりと要件を伝えることが出来て、また、社長が一日の終わりにその連絡帳をみて業務を振り返ったんですね。
そこから同じ内容の質問や、対応、案件に関しての回答例やアイデアを出していって、情報を分析、蓄積していったのですね。

連絡帳をみれば、どの社員でも一日の流れがわかって、朝礼や夕礼の意味があったのですね。

もうひとついいことがあって、外に出て仕事をしている社員らに直接電話がかからないということは、手を止めないことに繋がります。
今、目の前にある業務と向き合うことが出来て、その時すべき仕事と、帰社後にする仕事を線引き出来ていて、しっかりとポジションを守って業務が出来ていたのですね。
電話が繋がらないことに対してイライラする環境もなく、出ているので帰社後にしか対応できないことは、だれもが納得するしかない理由だったのです。

多様な働き方を認め、働きたくなる職場にしていくために

とはいえ、スマホやインターネットが当たり前に普及してしまった現代。
この中で働いていくこと、また超高齢社会を迎える日本で仕事をしていくことは、容易ではありません。

人が足らないのですから。

慢性的な人不足の問題は、すでに発生してきています。
小規模の事業所様なら感じておられるはずです。

求人を出しても手ごたえがない。
すぐに辞めてしまう。

大手や大胆なリクルート作戦を行っている企業では、それなりの求人者数があります。しかし、そこから継続して働いてもらうことや、離職率を下げていくことはとても難しいことなんですね。
多様という言葉の裏には、転職してもいいという思考があって、そのハードルは年々低くなってきていると思います。

一生勤め上げるのが美学だとは思いません。
しかし、転職を「自分には合ってないから」「特にやりたいことがないから」「わくわくしないから」っていう理由だけを多様性と呼んでは間違っているようにも感じます。

松下幸之助氏の著書にもありますが、人を育てるということは簡単なことではなくて、大手の企業だからといってみんなが仙人みたいに人を育て上げられて
人の生活を支えられるわけでもありません。
経営者も人間ですから、失敗も欲もずるさも、甘さも持っているのです。完璧さを求めすぎれば、どこかに歪が生まれるだろうし、野放しにし過ぎれば、とんでもないことをする社員やアルバイトが生まれたりするでしょう。

人とはどういう生き物なのか、それを知るには経営者と言えど時間がかかることだし、経験を積まなければ理解することすら到底無理なのである。

地域連携、医療と介護の連携って言ってしまえば簡単で、「やれ」って思うでしょうが、その根っこにある「情報共有」っていうものを深く深く探求していくと、
実は、人の働き方や仕事との向き合い方、その職場での役割などが密接にかかわってきてて、情報共有をしっかりと行っていくということは、
多様な働き方を認めることに繋がり、透明性のある働きやすい職場づくりに通ずることになるのである。

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